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2013.07.10

BKC 6/26にビブリオバトルを開催しました。

ニュース

6・26ビブリオバトルのレポ-ト

6月26日16時30分より、情理の院生さんと共催の「ビブリオバトル」が開催されました。

雨模様で人が集まってくれるかとほんとうに心配だったのですが、20名という盛況ぶりで、しかも立て看板やポスタ-などを見て初めて参加する学生さんもいらっしゃいました。


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情報理工学部院生の近江さんの開会宣言で始まりました。簡単にビブリオバト000ルのHOW TOも語ってくれました。

20130710image003.jpg ジャンケンで順番を決めて発表の始まりです。

20130710image005.jpg 1番目の発表者は、情報理工学部院生の 小林さんで『デザインの骨格』(山中俊治 日経BP社)をお薦めされました。機能美が好きというのがきっかけで手にとったこの本は、「suica」はなぜ13,5度に傾いているか、目的を達するためにどのくらい失敗したかという日本のテクノロジ-の現在が描かれていて、なぜそういう設計をされたかがわかるし、日常を丁寧に生きたい人にお薦めとおっしゃっていました。 

20130710image007.jpg 情報理工学部院生の加藤さんは『武士道と修養』(新渡戸稲造 実業之日本社)がお薦めということで、そのきっかけは戦国時代が好きということでした。修養とは己に勝つという克己心のことで、武士道とは正義や礼節などですが、壁にあたって逃げたい時に日本人はどうしていたかなど、本来の日本人とは何かが描かれた本とのことでした。

20130710image009.jpg 生命科学部2回生の柳井さんは、カズオ・イシグロの『私を離さないで』(カズオ・イシグロ早川文庫)をご紹介されました。日本人の血を引いていますが、故郷の思い出もない、日本語も話せない主人公は自分はいったい何者なのかを考えます。そこには寂しさが漂います。この本は440ペ-ジという大作ですが、ラスト50パ-ジがすごいです。このためにこの作品を読む価値があると力説されていました。

20130710image011.jpg スポ-ツ健康科学部の木村先生は、『空気の構造』(池田信夫 白水社)をお薦めされました。サブタイトルは日本人はなぜ決められないかですが、日本人論をまとめたものとしてよくできているとのことでした。決められないということについて会議も長いし、そこには協調性と尊ぶ意識があるということで、また著者のロジックでガンガン来る可笑しみ、面白さを紹介されました。

20130710image013.jpg 情報理工学部院生の中村さんは、『勝ち続ける意志力』(梅原大吾 小学館101新書)を紹介されました。プロゲ-マ-である著者は早くからトッププレイヤ-になった人ですが、勝つということと、勝ち続けるということの違い、それは戦術のみでゲ-ムに当たるのではなく、変化と成長を受容し続けられることが大切とのことでした。

20130710image015.jpg滋賀の教育委員会から参加された田村さんのお薦めは『われらの図書館』(前川恒雄 筑摩書房)
もともとは図書館司書さんなのですが、そもそも司書になりたいと思ったきっかけがこの本にあるそうです。図書館とは単に本を収書して貸し出すだけでなく、情報と資料を市民に提供するシステムの存在が大切とのことで、公共性のある存在で、選書とリクエストの妙など語ってくれました。


みなさんの熱烈なお薦めを聞いたあと投票で決定をしたチャンプ本は、『われらの図書館』でした。
参加者からは「次回はいつ?」との問い合わせも殺到して、みなさんから注目されているビブリオバトルということがよくわかりました。