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2014.12.27

第10回「読書マラソン」立命館コメント大賞表彰式レポート

ニュース


第10回「読書マラソン」立命館コメント大賞表彰式が2014年12月17日(水)18時より朱雀キャンパスにて行われました。
大学キャンパスからの応募は69作品、応募者32名、その中から16名の方が受賞されました。 

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司会から表彰式の開式宣言に続き立命館生活協同組合佐藤敬二理事長(法学部教授)より表彰が行われました。

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作品『現代語訳 文明論之概略』(福沢諭吉・筑摩書房)で生協理事長賞を受賞された法学部4回生の松尾美紗さん。
難しい本に現代語訳というツ-ルを通して読み込み、そこで発見したことをコメントいただきました。

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『日本の思想』(丸山 真男・岩波新書)を始めとする10作品で質の高いコメントを寄せられて選考委員特別賞を受賞された文学部3回生の高橋佑太さん。哲学書にもガッツリと取り組むと同時に読み物も楽しむ柔軟性に評価が集まりました。

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作品『言壺』(神林 長平・早川書房)でふらっと賞を受賞された文学部3回生の永田夏帆さん。今までの価値観が変わってしまうということ、そうした世界の寂しさを自らの言語で対峙する姿勢の大切さを語ってくれました。

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作品『風が強く吹いている』(三浦しもん・新潮文庫)でふらっと賞を受賞された産業社会学部1回生の高千穂香織さん。ひたむきに走る主人公、速さを競うのではなく必要なのは強さだ。読み終えた後、静かな闘志が宿るとコメントしてくれました。

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作品『農から見た日本』(山下 惣一・清流出版)でリンクショップ賞を受賞された理工学部5回生の梶野浩一さん。農業をしながら本を書くことを生業にしている著者の言動から日本の農業の現状に思いをはせ、その問題意識をコメントにしてくれました。

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作品『龍は眠る』(宮部 みゆき・新潮文庫)で佳作を受賞された理工学部4回生の田中暁之さん。人の本音が見えてしまう少年を通して、本音と建前の存在の難しさを語り、空気は読めるが人の心はうまく読めない自分は幸せだとコメントしてくれました。

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作品『僕の好きな人がよく眠れますように』(中村 航・角川書店)で佳作を受賞された経営学部1回生の渡邉陽香さん。高校生で読んだときは、不倫の恋で人を好きになってしまう切なさはわからなかった。でも今は、どうしても距離を埋めることのできない苦しさがわかるとコメントしてくれました。

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生協理事長である佐藤敬二先生(法学部教授)から、今回の「読書マラソン」立命館コメント大賞の講評をいただきました。グランプリ作品や生協理事長賞など応募作品に関する感想や、本を読む大切さなど語っていただきました。


講評終了後に、授業が終わって3名の受賞者の方が駆けつけてくれました。

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作品『室生犀星詩集』(室生犀星・新潮文庫)で、「ふらっと」賞を受賞された文学部3回生の内藤悠さん。室生犀星が持つ独自の言語体系の面白さやその自由な世界の中で、その孤独と闘志が一体となった犀星の魂の有り様についてコメントしてくれました。

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作品『ド-ナツを穴だけ残して食べる方法』(大阪大学・大阪大学出版会)で衣笠キャンパス賞を受賞された文学部3回生の番場桃子さん。穴だけを残してド-ナツを食べる。その不可能を可能にする瞬間を夢見てド-ナツを食べてみるとコメントしてくれました。

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作品『ミミズクと夜の王』(紅玉 いづき・メディアワークス)で佳作を受賞された文学部3回生の酢谷仁美さん。苦境にある主人公が本来の自分を取り戻す物語を苦しいけれど心打たれるとコメントしてくれました。

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懇親会では受賞者のみなさんの「読書遍歴」について交流をしたあと、受賞者全員で記念写真を撮りました。来年も再会できるといいですね。これから生協の書籍部ではコメント大賞フェアを開催していきます。みなさんが大切にしている本の世界がほかの方にも伝わっていくと思います。参加してくださったみなさん、ありがとうございました。