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雨の日は 家でしっとり 詩を読もう

 梅雨に入り雨の日も多くなってくる6月。きっと外に出ることもなく家で過ごす日も増えてくることでしょう。そんな梅雨の時期こそ読書にいそしむチャンスです。どうせ雨で家に引きこもるならその時間も有効に使いましょう。
 ここでオススメしたいのが詩。詩は一作一作が短いので、少し時間が空いたときにでも読み切ることができます。


詩に触れる
 詩とは、短い文章で感情や叙情を表現するものです。短い文章で感情を表現しなければいけないので、さまざまな表現上の工夫も発達しています。
 詩には、大きく分けて定型詩と自由詩という2つの種類があり、定型詩とは韻を踏む、音節の数に規則を持たせる、文字数を合わせるなどの具体的な制限があり、和歌や俳句といったものはこの定型詩に含まれます。そして、自由詩というのはそのような制限を持たない詩のことをいい、現代詩はほとんどがこの自由詩です。
 書店で現在多く見られるのは明治から昭和初期にかけての時代に書かれた近代詩と第二次世界大戦後より主流になった現代詩です。近代詩は現在使われてない口語表現や漢字などもあり、読みにくさを感じるかもしれませんが、詩は作者の感じたことをストレートに表現するものであるため、きっと何かを読み取ることができると思います。

 

おススメの詩集

 

新訳 宮沢賢治詩集
 「銀河鉄道」などの作品で有名な宮沢賢治の詩集。故郷である岩手の自然の風景を詠んだ詩や宮沢賢治が妹を失ったときの悲しみをストレート表現した詩などが収録されています。そのときそのときの宮沢賢治の感情が感じられる1冊です。 有名な詩「アメニモマケズ」も収録されています。

著 者:萩原朔太郎
出版社:集英社


にんげんだもの 逢
 ひとつひとつの言葉が心に響いてきます。悩んだり、困ったり、落ち込んだりしたとき、独特の書体で書かれた言葉がきっと癒してくれることでしょう。
 わかりきっていることを再認識させてくれる、読んでいてハッとする言葉が詰まった一冊です。

著 者:相田みつを
出版社:角川書店


青猫
 どことなく官能的な印象を受ける一作です。そして、それと共に孤独や人間の弱さといったネガティヴなものもまた、隠すことなく前面に押し出している印象もまた感じます。
 叙情詩人萩原朔太郎の代表作であるこの1冊をぜひ読んでみてください。

著 者:萩原朔太郎
出版社:集英社


こころ
 読んでいると何となく温かい気持ちになれる1冊。写真と詩でつづられる詩のひとつひとつの作品にどこか温かさが込められています。
 ぜひ手にとって読んでほしい1冊です。

著 者:きむ
出版社:いろは出版


立命館ゆかりの詩人

 

平田 俊子
立命館大学文学部日本文学学科を卒業。2004年に「詩七日」で萩原朔太郎賞を受賞するなどの功績を挙げています。
ブラックユーモアあふれる彼女の作品は一読の価値アリ!!

詩七日
出版社:思潮社

 

金堀 則夫
立命館大学を卒業。詩誌「交野が原」や「石の森」を主催し、また、日本現代詩人会会員、日本詩人クラブ会員、日本ペンクラブ会員、関西詩人協会運営委員、日本現代詩歌文学館評議委員を務めました。

著 者:かななのほいさ
出版社:土曜美術社出版販売

 

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