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秋の夜長にじっくり読みたい長編もの

 

秋だ! 読書だ!

 秋も深まり、もうすぐやって来る冬。じっくりと読書に打ち込めるのは今まさにこの晩秋ではないでしょうか。今月は秋の夜長にぴったりの長編ものを2つご紹介します。皆さんにとってお気に入りの2作品となりますように。

 

殺人鬼フジコの衝動
  何とも不穏なタイトルと、この本に付けられた帯に書かれた「あとがきまでが物語です。」のことば。十数人以上を殺害し、こどもたちに恐怖を与えた殺人鬼フジコの記録小説―という形で綴られるサスペンス小説。家族の惨殺現場に出くわし、その後自らの手で同級生を殺してしまうフジコ。ばれなきゃそれは、悪いことじゃない…言い聞かせるように自分を正当化し、殺人鬼へと変貌していく。虐待された子供は、やはり同じように虐待をしてしまうのか。心が闇に巣食われていく様子をこれでもかと描かれたこの小説。後味が悪く読み進めていくうちに後悔を覚えつつも、読まずにはいられない。

出版社:徳間書店
著 者:真梨幸子

 

心が穏やかになる空海の言葉
  少し悩み、虚しくなるのも嗜みと物思いにふける季節になりました。その思いに道標をつけようか。そんな気持ちで読んでみた。優しく、分かり易く、そしてゆっくりと今までの生き方を叱られた気がした。そっと体の向きを前に向けられたような感覚。一言ひとことを噛み締めているうちに、これからは少しでもこの空海という人に近づけるように頑張ろうと軽く決心を自然とさせられた。こんな人が、今までSの先輩や教師に居てくれたなら自分の人生は今とは大きく違っていた。これから良いアドバイスをするために、心の引き出しにしまっておきたい。そんな一冊。

出版社:宝島社
著 者:名取芳彦

 

 

さあ、あなたも読書の世界へ

 

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