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おせち de JAPAN

 おせちの歴史

 おせちは正月の代名詞であり、日本人ならば誰しも毎年一度は食べる機会があると思います。そのおせちの中身はさまざまで、ひとつひとつの料理に家庭や地域の色がとても強くでてきます。
 そもそもおせちの起源は弥生時代といわれており、中国から伝来した「節(季節の変わり目)」という考え方から節の日に宮中行事をおこなうようになったのが平安時代です。節は1年に5回あり、元日もそのひとつとなっています。宮中行事の際食べる料理を「御節供料理」といい、おせち料理の語源になったと考えられます。江戸時代になり御節供料理は庶民の中で独自のユーモアにより変化していき、これが現代のおせちスタイルに繋がっています。第二次世界大戦後には家庭で作ることが一般的だったおせちもデパートで売られるようになりました。


 現代のおせち事情

 現代のおせち料理はスーパーで、デパートで、料亭で、ホテルで…さまざまな物が売られています。料亭やホテルで買うことのできるおせちの中には2~5万円の商品はざらにありますし、15万円という商品も見つけました。種類も豊富で伝統的な和食以外にも洋食風やフレンチ風、中華風なんて物もあります。日本独自の文化であるおせちも国際化しつつあるということですね!! 一方おせちの具材は赤飯にちなんで紅白の蒲鉾をいれたり、腰が曲がるまで元気にと海老をいれたり基本的に変わっていないようです。(おせちに使われている具材や料理はひとつひとつ意味があるんですよ。)
 あなたの家ではどうですか? 毎年手作りの家庭も減ってきたのでは? 大掃除だけ頑張っておせちは色味豊か、味抜群な贅沢をするのもアリですね。


GIプレゼンツ 津々浦々おせち

京都

丹波の黒豆

 京都丹波産の黒豆は、粒の大きさ、美味しさ、品質の高さから有名であり、料亭でも使われています。
 黒豆がおせち料理に入れられるのは、豆のように1年間、体が丈夫に過ごせますようにという験担ぎのためです。また数日間保存もできるため、おせちには適しているといわれています。


沖縄

田芋田楽

 沖縄にはそもそもおせちがありません。おせちの概念として、「正月に食べる料理」ではなく、「人が集まったときに食べる料理」=おせちであると考えられます。


栃木

モロサメの煮物

 栃木県のおせちにはモロサメの煮物というものがあります。モロサメとは青ザメの事をいい、海に隣接していない栃木県では昔から珍重されていました。作り方は普通の魚の煮物と同じと至って簡単! 他にも栃木県ではおせちに「みみうどん」といったみみの形のうどんや水羊羹を入れるなど変わったものがあります。


愛知

角麩入り筑前煮

 愛知県には角麩というタンパク質グルテンに小麦粉を加えて板状に蒸しあげた麩の一種があります。グルテンの多さによりもっちりとしているため、一般的な麩のようにとろけません。すき焼き、煮物などをはじめとしてさまざまな料理に用いられ、愛知県のスーパーでは安価で当たり前のように陳列されています。


大阪

金時人参inきんとん

 金時人参は、江戸時代から昭和初期にかけての大阪府浪速区の特産品です。「大阪人参」とも呼ばれていました。美しい真紅の人参で、おせち料理には欠かせません。御煮しめやなますなどによく使われています。今回は定番のおせち料理、栗きんとんの中にこの金時人参を甘く煮たものを入れかわいく仕上げてみました。


GIプレゼンツはどうでしたか? 少しでも参考になれば幸いです。 なんといってもおせちは日本の心です。今年もおいしいおせちで思い出を増やしてくださいね★


(注)沖縄県の田芋、栃木県のモロサメ、大阪府の金時人参が入手困難であったため、写真は類似した材料で作ったものとなっております。

 

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