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人生を変えた…かもしれない一冊

 

このコーナーとは

  今回のBOOK VOXでは、教員に聞いたおすすめの本を紹介していきます。現在、若者の読書離れ・活字離れが進んでいると言われています。読書離れ・活字離れは、思考力・読解力の低下につながると言われています。そこで、読書が苦手な人も、そうでない人も、教員おすすめの本を読んで思考力・読解力を向上させましょう!

 

次の本を紹介してくださったのは

理工学部 谷口 一徹 先生
「遠い太鼓」
  村上春樹(講談社文庫)

→人気小説家、村上春樹さんの1990年6月に出版された旅行記です。

 村上春樹と言えば「ノルウェイの森」などの小説が有名ですが、本書は村上氏が実際にヨーロッパ(イタリアやギリシア)に3年間滞在していた際に書かれたエッセーです。観光ではなく実際にその土地に住んでみた初めて分かる日常が実際に新鮮に感じられます。気のおもむくままに書いた日記のようなスタイルになっています。特に、登場する人物が各国の国民性を如実に反映しており興味を持って読み進められます。「ノルウェイの森」や「ダンス・ダンス・ダンス」など村上氏の代表作が生まれたのはまさにこの滞在期間中で、名作が生まれた裏側が垣間見えるでしょう。国内外問わず、旅のお供におすすめの1冊です。

 

次の本を紹介してくださったのは

文学部 河角 龍典 先生
「日本の景観-ふるさとの原型-」
  樋口忠彦著

→表紙は固そうですけど、長すぎるわけでもないので読みやすいです。

 現在私が取り組んでいる、情報技術を活用した長岡京や平安京などの街並みの3次元可視化に関する研究は、計画工学を専門とする樋口忠彦氏の著書『日本の景観-ふるさとの原型-』が土台のひとつになっています。この本では、日本人がどのような風景を好んできたのかということが、文理の壁を越えて様々な資料から検討されています。20年前の研究成果ということもあり、この研究ではパソコンを用いた景観分析がなされていませんでした。この点に着目し、景観を3次元で再現し、景観シミュレーションを積極的に行う研究を進めることになりました。この本は、研究の幅を広げるきっかけとなった大切な1冊です。

 

次の本を紹介してくださったのは

経営学部 播磨谷 浩三 先生
「リスク:神々への反逆」
  ピーター・バーンスタイン著

→表紙はシンプルで何も書いていませんが読みがいのある内容です。

 この本では、古代ギリシャ時代から現代まで順に追い、それぞれの時代に業績を上げたハレーや、哲学者のパスカルなどの有名人物を登場させ、人間がどのようにして「リスク」をコントロールしてきたのかという歴史について述べています。人間が「リスク」を完全にコントロールすることは不可能だといえます。しかし、リスクを避けてばかりでは、現在の経済社会は存在していなかったといえます。とてもボリュームのある内容ですが、確率や統計などに興味のある人におすすめの1冊です。この本を読んで、リスクマネジメントがなぜ重要であるかを考えてみてはいかがでしょうか?

 

番外編

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1位 1Q84(新潮社、講談社)
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