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2016年11月18日(金)衣笠ビブリオバトルレポート

色づく紅葉と黄昏が交差する頃、ビブリオバトル衣笠予選会が始まりました。
ブックセンターふらっとの真ん中で行いました。全体は19名の参加、発表者は6名でした。

最初の登場は、産業社会学部2回生の中越蓮さん。『ポリアモリー複数の愛を生きる』は、長期的に関わり生活を共にするパートナーだけでなく、長くかかわっても住居と生活は別に過ごすパートナーやたまにデートを重ねるパートナーなど一度に複数のパートナーと人生を生きている人たちについて分析している本について興味深く語ってくれました。

次は、文学部1回生の谷口真鈴さん、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』はさわやかで、でもとても切ない純愛のお話です。一目ぼれで知り合った二人、でも彼女には秘密があり。それが物語に影を落とします。このタイトルでどういうこと?で手に取り、読んで夢中になり、お薦めしたくなったそうです。京都が舞台なのも身近に感じれますとのこと。

3番目に登場してくれたのは、法学部1回生の西原昴哉さん。東野圭吾さんの『レイクサイド』を進めてくれました。この本は『ガリレオ』などとは毛色の違った作品で、中学受験の合宿中に起こる殺人を隠そうとする人間模様をどろどろで書いていて、読めば読むほど沼地にはまっていく感じだそうです。家族のためとは何なのか。親が行き過ぎて子どもが何にも言えなくなる様子など、闇が深まっていくところに魅力があるそうです。

4番目は、映像学部3回生の坂本悠輔さん。山田詠美の『無銭優雅』を紹介してくれました。好きな人にごはんを作ってあげたい。そんな本を読みたいと思ったのがきっかけ。中年のお金はないけれど、工夫して暮らす日常がリアルに描かれています。お金がなくても楽しめるというのがわかります。ゆっくり動いていく日常に作者のつくり手としての読ませる工夫がありありの本です。

5番目は、産業社会学部2回生の谷浦弘樹さん。僕の人生のバイブルですということで『宇宙兄弟』について語ってくれました。今の世の中インターネットばやりで知識だってすぐ手に入る、でも体験しないことには始まらない。そんな名言がたくさんあって、人生うまくいかないときに助けてくれます。

最後に飛び入りで登場してくれたのは、産業社会学部1回生の徳永祥真さん。西尾維新さんの『掟上今日子の旅行記』は、読みにくい西尾維新の本で一番手に取り易い本なのでこのシリーズから西尾維新になじんでほしい。1日ごとに記憶がリセットされる面白さとワトソン役を務めるその周りの豊富なキャラで楽しめます。

投票が終わり、中越さんの『ポリアモリー』がチャンプ本に選ばれました。
最後に司会を務めた森本佳乃子さんと発表者の方々との記念写真で終了しました。