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2013.04.25

BKC 情報理工学部 谷口先生「ビブリオバトル」発刊記念イベントがありました!

ニュース

文春新書『ビブリオバトル』発売記念イベントレポ-ト

2013年4月22日(月)16時45分からリンクショップエントランスにて文春新書『ビブリオバトル』発売記念イベントが開催されました。28人の参加でにぎわいました。

 

◆記念ト-クショ-

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和んだ雰囲気の中、著者の谷口先生(情報理工学部)、ビブリオバトルの同士である木村先生(スポ-ツ健康科学部)のお二人によるト-クショ-が開催されました。全国的な広がりを見せる「ビブリオバトル」ですが、「大規模を想定しての集まりではなくてスモ-ルなサ-クル的な集まりであること」「図書館さんや書店さんを介しての広がりもあった。多くの広がりの特徴は面白がってくれる人たちの口コミやツィッタ-を媒体としたものが多かった」「そしてこれはとにかくゲ-ムなので、気軽に参加できる、本と出会いができる」と主張されていました。またカバ-の絵の女の子がとてもかわいいのですが、これは先生自身が「いかに手にとってもらいやすくするかというところで相当こだわったところ」だそうです。そして本を見てもらえればわかるのですが、ビブリオバトルに参加する様子をライトノベル風に書いてらっしゃるのですが、それが「とても乗りに乗っていて良い感じ」(木村先生談)だそうです。

 

◆記念ビブリオバトル

そして4人の発表者によるビブリオバトルが開催されました。一人5分で自分が選んだ本の魅力を語ります。それぞれ2分の討論時間を経て参加者による投票がされます。

 

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最初の発表者は、情報理工学部院生の中村さん、マンガである『花もて語れ』についてご紹介されました。「朗読」がテ-マのマンガで、いかに1回の言葉に力を込めて語るか、そのためには感情を込めること、理解をするということが大切で、特に理解の本質というのは次に自分自身における創造発揮につながるというところが印象的でした。そして生きていくことへの悩みや登場人物の心情も丁寧に描かれているところが魅力だそうです。また朗読される本の中の本が、すべて墨と筆で描かれてあり、それがぼんやりと幻想的なのが魅力ということでした。

 

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次の発表者は情報理工学部3回生の木村さん、『キ-ボ-ド配列QWERTYの謎』を取り出しながら、「私の趣味は『キ-ボ-ド』です」というきっぱりした語り口で、パソコンのキ-ボ-ド配列に関する情熱を語ってくれました。「どのキ-ボ-ドがいいのか、タイピングの技術者を巻き込んでのバトル」などがあったそうです。「現在標準とされているQWERTY配列を木村さんは左手を使いすぎでもう一つだなという感想をお持ちで、すたれてしまっているDVORAK配列の方が両手が均等に使える」と主張してらっしゃいました。与えられたものを考えなしに受け取るのでなく、クリティカルな視点をもって日常を見る楽しさを感じました。面白かったのはロ-マ字入力とカナ入力どちらが早いかの問いに、「極めればカナ入力!!」とお答えになったことでした。

 

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その次は、生命科学部2回生の柳井さん、『非選抜アイドル』を片手にゆっくりと語ってくれました。著者の仲谷明香さんは「6年間AKBに所属していた人で、総選挙では順位外の存在ですが、歌も踊りもしっかりしていて何かあった時の代役で活躍し、AKBからは必要とされる人でした。」「彼女はこだわったのは勝ち負けで、がんばってがんばってそれでも負けてしまうそれが、何もしなかった人に比べるとそれは役に立つ敗者で、レベルの高い敗者なんだ、それが敗者を輝かせることなんだ」とアイドル?って思って聞き始めたら、人の生き方、こだわり、敗者論という人生観にも似た広がりを感じさせるのでした。

 

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最後は、仲田先生(情報理工学部)の登場で、『トルコのもう一つの顔』という学術的雰囲気の本をご紹介いただきました。
「埋もれさすにはあまりにも惜しい名著」と主張されていました。、「最初は海外旅行でトルコに行って文化に触れたり、トルコの方言を体験したりだった」のですが、「途中から、トルコの抱える深い悲しみについて」記載がされていきます。「トルコは一つの言語で一つの民族しかないように思えているけれど、そこには少数民族確かに暮らしている。今は隠れ民族、忘れられた民族となって自分たちはどういう民族かを隠して、そして時が経てば忘れて生きている。著者そこに照準を当てたため、政府にマ-クされて国外追放になるなどハラハラドキドキも絶えない。」「学者が感情を出さずに事実を表記し、でも多大なる情熱を大いに感じるこれぞ名著。」人間世界における普遍的な悲しみが明らかになります。

 

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発表者が全員揃って参加者からの投票が始まりました。結果、『非選抜アイドル』がチャンプ本となりました。おめでとうございます!!

 

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◆記念サイン会

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何人もの方が、文春新書『ビブリオバトル』購入され、谷口先生の前に並びました。お一人お一人お名前を確認しながら丁寧に署名されていました。

最後にリンクショップの『ビブリオバトル』コ-ナ-の前で記念撮影をしていただきました。

今後、記念ビブリオバトルの本は、売場に並べてみなさんに紹介したいと思います。これからもビブリオバトルが知的ゲ-ムとして、本との出会いを作り続けるツ-ルとしてみなさんに愛され、広がっていくように応援して行きたいと思います。

 

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