TRANSLATE

PickUp

2020.02.04

1月のブックカフェレポート

ニュース

1月のブックカフェレポート。。。ですが、残念ながらBKCは今回、開催見送りとなりました。OICと衣笠だけですが、こんな本達で盛り上がりましたよ!次回は4月です。ぜひ店頭やHPで日程をご確認いただきご参加ください。

2020年1月16日(木)OICブックカフェレポート

寒さが身に凍みる冬の夕方、OICブックカフェが開催されました。
今日の参加者は、政策科学部1回生の方、経営学部2回生の方、4回生の方、総合心理学部2回生の方、3回生の方、4回生の方。皆さん、試験前なのに駆けつけてくれました。

こんな本が話題になりました

●好きな作家は東山篤哉さんです。有名な『謎解きはディナーの後で』だけではなく、笑える警察ものとか、学園ものがおすすめです。

●『BORUTO』は、『NARUTO』のその後を描くスピンオフ作品です。主人公はうずまきナルトの息子、うずまきボルトです。言わずと知れた忍者系のコミックです。前作よりかなり近代化が進み平和が続いているので、若い世代の意識低下や実力不足、急激な経済成長に伴う貧富の差などの問題が出ているという世界観の中で物語が進みます。

●『承認をめぐる病』は、人に自分を認めてもらいたい気持ちが過度にこだわるとき、人々は様々な病理は発する、ということを書いた本です。

●『仕掛学』という本を読みました。社会の様々な仕掛けをデザイン性を用いて書いています。例えば鳥居ですが、そこにあるとゴミが捨てられないなど神聖な存在が人々の行動に影響を与えています。単に禁止と貼り出すより効果がある存在、そんなことが書かれています。

●星新一は、特別のエンターティナーですね。かならず切れ味の良いラストが味わえます。

●僕は有川浩が好きです。『レインツリーの国』がイチバンです。障害のある女の子と男の子のお話がせつなくていいです。
◎自衛隊三部作の三作目の『海の底』ですが、横須賀にある基地が舞台でもあるので、実際にそこに行って港で夕暮れ時に本を読むというのをやりました。

◎『明日の子どもたち』は児童養護施設が舞台の小説です。大人びた17歳や周りの職員の交流が描かれています。思いが強ければ明日は開ける。励まされます。
◎これまでの有川浩と雰囲気が違うのが『ストーリーセラー』です。ある夫婦の物語で、妻は物を書く人です。でも「書く」ということが彼女を病気にしてしまいます。AストーリーとBストーリーが絡み合って、複雑な世界を見せています。

●米澤穂信の『追想五断章』を読みました。古本屋に居候する主人公は、依頼を受けて五つの物語を探している。そこから未解決の事件が浮かび上がってくる。精緻で、入れ子のように謎が深まるミステリーです。

●泡坂妻夫の『生者と死者』は名作です。袋とじの本で、最初に読んだストーリーと袋とじを破って読んだストーリーがキャラも含めて変わる、という驚きの本です。

●『サマーウォーズ』は高度なインターネット社会が舞台で、高度なネット技術を持った人々が出てきます。仮想世界OZで人々はネットプレーを楽しんでいます。ある時、人工知能ラブマシーンによりOZが乗っ取られ、OZの保守点検のバイトをしていた主人公は戦いに巻き込まれます。
◎夏になるたびに映画を見たくなりますね。

●石田衣良の『池袋ウエストゲートパーク』は不良がたくさん出て来て、いろいろ問題が起こって、不良が不良なりに解決していくというお話です。
◎前にTOKIOの長瀬智也でドラマ化されていましたよね。
◎石田衣良のデビュー作だそうですよ。

●『チョコレート・アンダーグラウンド』はヨーロッパのとある国で、健全健康を謳う政党がチョコレートは健康に悪いものとして禁止します。そんな法律に従えるか!と子どもたちが立ち上がり、チョコの密造・密売をするという物語です。最初はラジオドラマだったのが評判になり、小説にもなったお話です。

●エドワード・ゴーリーの『おぞましい二人』は、ある夫婦が5人の子どもを殺すという実際の事件に触発されて書かれたものです。イギリスでも「こんな本は置けない」と本屋が置くのを拒否したそうです。

●『完全自殺マニュアル』は様々な自殺の方法が客観的に描かれている本で、1993年に刊行、10代から20代の圧倒的支持を受け大ベストセラーとなった本です。、「いざとなれば自殺してしまってもいいと思えば、苦しい日常も気楽に生きていける」と提唱した本です

●『のび太という生き方』は無理をしない、頑張らない、ゆるく生きる、何かあったら誰かが助けてくれる、それなのに夢をかなえられる・・・そんな人生のコツが書かれています。。
◎『スネ夫という生き方』は、スネ夫の「おべんちゃらを使う」「自慢ばかりする」「陰口をたたく」などなど、嫌味ったらしくキザな奴!というイメージの悪さを肯定しながらも、ところがどっこい、実はスネ夫は人生をポジティブに、たくましく、しなやかに生きる天才なのだ、と言いきっているのです。学べるところがたくさんありそうですね。

●絶版になって残念だなと思っているのは『大きな木』という絵本です。ちいさな男の子が大きな木から無償の愛を受ける物語です。新訳として村上春樹版があるのですが、あまりにもハルキナイズされていて、旧訳が懐かしいです。

●突然ですが「スターウォーズ」の重鎮・ダースベイダー、日本の俳優・三船敏郎にオファーが来ていたのに断ったそうですよ。
◎ハリウッドの映画人は「七人の侍」とかリスペクトしていますものね。

●三浦しをんの『風が強く吹いている』はとても面白いです。たった10人しかいない寄せ集めのチームで箱根駅伝を走り通すお話です。キャラが立っていて、細かい表情やその人物のバックグラウンドも丁寧に描かれていて共感してしまいます。

◎『舟を編む』も注目の本です。辞書を作るというのがこれほどの根気と時間がいるものだとは思いませんでした。長い間かかってようやく完成を迎えるという仕事の大変さを知りました。

●『天気の子』は、離島から家出してきた少年と、祈るだけで晴れにできる能力を持つ少女が出会い、運命に翻弄されながらも自らの生き方を「選択」していくという物語です。新海さんの作品は、感情と情景描写がマッチしていますね。画面がとてもきれいです。
◎キレイと言えば『言の葉の庭』の雨の描写もいいですね。いつまでも見続けていたくなります。「恋」の物語で、万葉集が引用されています。8割がた雨の中の物語です。

●『左ききのエレン』は大型広告代理店を舞台にした群像劇ですが、ジャンプで言う「友情・努力・勝利」を大人の世界でやっているようなコミックです。凡人のデザイナーと才能のある女子がいて、天才になれない者の悲哀が浮彫にされます。才能とは、天才とは?を突き詰めて考えさせられ、まるでビジネス書を読んでいるようです。責められ感があります。
幸せとは何かを突き詰められます。
◎そんな風な切磋琢磨の生き方より、のんびりと悟りを開いていきたいな。
◎学生なんですから、もっと向上心を持たないといけませんよ。悟りは私たちがこれからの人生で開きます!(by生協職員)

●オープンブックカフェで話してもらった『聲の形』ですが、あれから3巻まで読みました。
めちゃ泣きました。号泣でした。ある小学校で、耳に障害のある女の子をなんのこだわりもなく思わずからかったことで始まる男の子の贖罪の日々を描いています。
◎顔に×がつくというのがいいですよね。受け入れられない距離のある他人に対して顔に×が付いていく。すごい表現です。男の子は今の自分と戦っています。そして誰もがそれぞれの正義を持っている。その顔の×がとれる瞬間がいいんですよね。
◎映画もいいですが、まとめ切れていない感じですよね。深さを追い切れていないと思いました。このアニメは『君の名は。』と同じ時期に上映されたのですが、『君の名は。』の影に隠れていました。京アニの作品は埋もれていますよね。
◎言われて苦しい。言って苦しい。男の子は知らないが故のからかいで、決して他意があったわけではないのに苦しみます。すごい作品です。そして女の子がとても可愛いのもいいですね。

●『老女的少女ひなたちゃん』は普通の少女とはスペックの違う幼稚園児が出てきます。なんと彼女は老女の生まれ変わり!!おばあちゃんの知恵が詰まった園児が活躍します。縁側でお茶を飲んだりしてほのぼのとします。
◎ほのぼの系だと『はぐちさん』というコミックがあります。謎の生物が家に住み着くのですが、これはなんにでも変身できるし、料理とかも上手です。でもけっこう非常識です。
疲れたOLを癒します。

●『クズの本懐』は、理想の高校生カップルに見える二人が実はそれぞれ好きな人がいながら付き合っている。それぞれの恋が実ったら別れることが前提でいます。そんなクズばかりがでてくるコミックです。

●『暁のヨナ』は古代アジア風のファンタジーですが、実は敵方だった幼馴染に父王を殺され王都を追われた王女が、不思議な力をもった者たちとともに生き抜いていくという物語です。

●『王家の紋章』は16歳のアメリカの少女が古代エジプトにタイプスリップしてしまうお話です。金髪碧眼で現代の知恵を持つ少女は「ナイルの娘」としてあがめられ、王との恋、たくさんの危険の中で物語が進みます。もう30年以上も連載されている最長少女アンガです。

●最近は『よつばと』に癒されています。好奇心いっぱいの5歳児。日常すべてが冒険です。

●朝井リョウさんの『死にがいを求めて生きているの』を読みました。朝井さんの本はメッセージ性が強いかなと思います。最初、主人公は病院で意識なく寝ていて、その人を毎日見舞う友人がいて、どういうことかなと思っていると、過去の話が繰り広げられます。過去が別の人の視点で語られ、振り返っていきます。生きがいを持って生きている人、そうでない人、戦う人、戦わない人がいます。生きがいを持ってる人に対してそれって死にがいじゃない?って言っているセリフがあります。「死にがい」っていったい何だろうと思いました。朝井先生に聞いてみたいですね。
◎平成と言う時代の空気感を感じますね。いろいろ選択肢を選べる時代。それぞれの価値観を許される時代。だからこそ自分が何者なのか、どうしていきたいのかよりいっそう悩む時代ですね。

あっという間の2時間でした。今期最後のブックカフェは和やかに終わりました。
次回は4月16日(木)です。誰でも参加できます。初めてでも誰かに話したい本や作者がいれば、いらしてくださいね。

2020年1月28日(木)衣笠ブックカフェレポート

寒さが厳しい雨交じりの日の夕方、衣笠ブックカフェが開催されました。
本日の参加者は、産業社会学部1回生の方、4回生の方、文学部2回生の方お二人。3回生の方、4回生の方、5回生の方たち7名の方が試験中にも関わらず駆けつけてくれました。

こんな本が話題になりました

●『Self-Reference ENGINE』は短編集ですが、少年兵に関するレポートが書きたくて読みました。ありえない雰囲気の設定がされていて、ジャンルの越境って感じがしました。

●『地獄くらやみ花もなき』は、化け物に取りつかれた罪人を地獄に送るという仕事をしている主人公が絶対的美少年でおもしろいです。

●『薬屋のひとりごと』は中国を思わせる架空の帝国を舞台に、後宮に勤める少女が薬師の技を多用して宮廷内の謎を解いていく物語です。

●『歌舞伎町はなぜぼったくりがなくならないのか』は、日本一の歓楽街である歌舞伎町では客引きとぼったくりがどれだけ条例で規制されたとしてもなくならない。それはなぜかという歌舞伎町のシステムを解明する本です。これは産社の武岡暢先生の講義で学びました。

●ポール・ニザンの『アデン・アラビア』ですが、最初の書き出しの文章にやられました。
「僕は二十歳だった。それが人生でもっとも美しいなんて言わせない」を読んでいいなぁと思いました。『ライ麦畑でつかまえて』と同じような感覚を感じます。崖っぷちで子どもたちが落ちないように見張っているというラストとか。

●星新一が好きです。星新一のショートショートの切れ味の良さと読み応え十分なところに圧倒されます。

●『動物農場』を読みました。人間に抑圧されていた動物たちが立ち上がって、そのリーダーの豚が最初は頑張っていたのに抑圧する側に代わっていって、人間と豚の顔がどっちかわからなくなるという物語です。
◎秩序を保っているのは俺たちのおかげなのだから、俺たち特権があってもいいじゃないか、という考え方ですよね。

●ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』は、演劇人になろうとした主人公が挫折して、のちにフリーメイソンと出会って社会的改革を行っていきたいと願う物語です。

●最近モリエールの戯曲を読んでいるのですが、わりと短くて軽い気持ちで読めます。書かれているのはルイ14世の頃の話ですが、人をはめるためにひと芝居するという流れがとても多いです。モリエールの戯曲の特徴はセリフだけです。それでもわかります。歌舞伎だと舞台装置について知らないと理解できませんが。
◎シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』ですが、これはひと芝居が失敗しています。
だから悲劇なのですが、これが成功していたら喜劇ですよね。悲劇と喜劇の境目は難しいですね。
◎『ドン・ジュアン』です。これはドン・ジョヴァバンニのことですが、彼は女たらしの最低男で最後は雷に打たれて死んでしまいます。これだけ聞くと悲劇ですが、彼の使用人が「旦那が死んだ。俺の給料どうなるんだ」というところで物語は終わります。この部分だけだとまるで喜劇ですね。モテない僕はざまぁみやがれ!と思います。
◎倉本聡のシナリオは音楽についてのト書きが多いそうです。ここで音楽が流れ始めるとか、このボリュームでとか。作品全体を作る目で書いているのですね。
◎映画だとカット割を工夫したりつなげ方を編集したりして、感動的にわかりやすくしていきますが、演劇はだらだら演じると締まらないし、後での工夫や取り戻しができないので大変そうですね。

●夏目漱石が好きですが、例えば『三四郎』は成長小説です。反対に『こころ』が嫌いです。罪を犯した人間が勝手に死んで、一人で解決したという物語です。
◎三部作をきちんと読むと深いところもあります。先生はKのことを理解していると思っていたのに、出し抜いたら死んでしまわれた。そういうことが想定できなかったのでしょうね。
「向上心のないものは馬鹿だ」と言って追い込んでいますしね。構築の精緻さが好きです。
死ぬまでのフラグの立て方とか。

●そもそも漱石はイギリス留学で神経症になって、その病的志向も作品に影響があるのでしょうか。自分一人のことではなく神経症の要因は国家のため、人のため、という重圧からではないでしょうか。
◎あれほど長い遺書(簡単に持てないほどの)になったのは、『こころ』が新聞小説で、次に書く作家(谷崎潤一郎)がなかなか書けなかったからと言われています。

●みなさんは『夢十夜』を読んだことがありますか。どのエピソードが好きですか。
◎第一夜の100年の恋が好きです。
◎蛇と川が出るやつが好きです。
◎背負っている子どもがどんどんと重くなっていくお話がホラーで怖いです。

●百合文学コンテストというのがあったのですが、百合文学が昔に比べてとてもメジャーになりました。『やがて君になる』とか可愛くてツンデレな感じです。
◎百合でなくても『あずまんが大王』のように学園もので、女の子がいっぱいでカワイイ漫画って良いなと思います。

●2020年のセンター試験に出ていた原民喜の『翳』は、死と戦争の翳について書かれた小説で、たった13ページのものです。妻が亡くなって、その死を妻が昔可愛がっていた小僧さんに知らせますが、帰ってきたのはその小僧さんの死を知らせる手紙だった・・・というお話でした。

●有栖川有栖は綾辻行人と比べても新本格派の中では一番の存在だと思います。同じ有栖川有栖が探偵の小説があるのですが、2つあって、一つは主人公が小説家、もう一つは学生が主人公の別物です。同志社出身らしく、わりと同志社とわかる表記が随所に出てきます。

●『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、「自動手記人形」と呼ばれる代筆屋の少女を中心に描かれる物語です。4年間続いた戦争で、戦うことしか知らなかった少女ヴァイオレット・エヴァーガーデンは激化する戦場で両手を失い義手を付けることを余儀なくされます。そして郵便社で手紙を代筆するタイピストとして働き始めます。戦争のあとの復興に向けた話とも言えます。人々の心を代筆することで少女は優しさや人との触れ合いを学び、感情を育んでいくのです。アニメは京都アニメーションの作品でめちゃ絵がキレイです。

●『昭和元禄落語心中』は戦前からバブル以降まで、細やかな技を持つ孤高の落語家と同門の人々を描いた落語をめぐる愛憎劇です。

◎落語といえば、最近は『レモン・ハート』で注目された古谷三敏さんが書いた『寄席芸人列伝』は面白いです。芸人の日常から、落語用語、落語の技だけでなく、人に歴史ありの泣かせる笑えるエピソードも満載で、このマンガでたくさんの落語を知ることができました。

●『ルパン三世』といえばコミックよりアニメで親しんでいますが、第一シリーズが大人っぽくて好きです。
◎空色のジャケットが大人びていて、赤だと子ども向きになりましたよね。
◎主題歌がイイですよね。

●横溝正史の小説は、旧家の隠された暗いところとか、禁じ手のことがたくさん出てきます。
部落差別とか。金田一耕助が推理をして活躍しますが、犯人が必ず死んで終わります。この世に未練がない形で収束します。家の体面で死ぬというのがすぐ出てきます。
◎金田一といえば辞書の金田一京助、春彦、秀穂が思い浮かびます。
◎はじめちゃん、『金田一少年の事件簿』じゃないですか。「じっちゃんの名にかけて」
◎そういえば『名探偵コナン』と金田一耕助を比べた場合、金田一の小説の方が圧倒的に死にます。死ぬから好きです。

●島田壮司は『御手洗潔シリーズ』が良いです。御手洗潔というのは最初は探偵好きの占星術師ということで出てましたが、次第に占星術師という側面はなくなっていきます。デビュー作の『占星術殺人事件』は名作で、世間があっと驚いた仕掛けがある推理小説です。

●『星占いの文化交流史』を読みました。占星術は紀元前8世紀のバビロニアを起源とするとされていますが、その広がりはギリシアを経てインド・中国へと伝わり、平安時代には「宿曜道」として日本にまで来ています。未来を予知する学問として体系化された占星術は、天文学や暦の成立とも結びついた最先端の科学でもあったとのことです。占星術の歴史的な意義を見つめ、広大なスケールで文化の交流を描いている本です。

●西尾維新ですが、13年ぶりに『魔法少女りすか』の新編が刊行されます。楽しみにしています。

●世界のベストセラーである『聖書』ですが、キリスト教で自殺が許されないのはなぜでしょうか。
◎労働力の確保の必要性?
◎死んでからも裁かれるからでしょう。僕は死んだら「無」だと思いますが、クリスチャンは自殺したら地獄行きですものね。
◎そもそも聖書って文章で書かれたものではなくて「イエスかく語りき」という口述だったわけですよね。宗教と哲学は裏表の関係にあるように思います。
◎アイヌ語とかはもうしゃべれる人がほとんどいないと聞きます。どうやって文化を継承できるのでしょうか。
◎アイヌの文化があったから『ゴールデンカムイ』を楽しめるわけですよね。これは明治期の樺太を舞台にした金塊をめぐるサバイバル・バトルマンガです。

●『なくなりそうな世界のことば』は現在7000あるという世界のことばから小さな少数民族の言語がなくなっている事実があって、その小さな言語の単語帳を誰もが読めるようにした本ということです。

●『翻訳できない世界のことば』では、外国語の中には他の言語に訳すときに一言では言い表せないような各国固有の言葉が存在する、その言葉たちを集めた本です。たぶん日本語だって他の言語にしにくい言葉ってありますよね。人間の生活や歴史、文化と通じているだけに深いと思います。

●「いとをかし」で有名な『枕草子』ですが、橋本治の「桃尻語訳」で読みました。「春って曙よ~」という感じで進んでいきます。清少納言はギャルなので、現代語的にいうとこういう感じだったのかもと思わされます。

●橋本治の『窯変源氏物語』、他の作品と違うのは光源氏の一人称で書かれていることです。かなり虚無的で気持ちのいい男ではありません。また幼いころ亡くなった母親を求めるが故に女性巡りをしてしまう。影のある雰囲気ですね。

あっという間の2時間でした。次回は4月にまた会いましょう!と誓い合って終わりました。次回は4月28日です。誰でも参加できます。一度いらしてくださいね。