台所にひそむ危険
やけど対策
新学期が始まり、心機一転! と意気込んで料理に挑戦する方もいることでしょう。そこで、このコーナーでは台所にひそむ危険や、包丁の使い方について紹介したいと思います。
最初は…やけどの対策です!
まずは冷やせ!
もしやけどをしてしまったら、まずは冷やしてください。
料理をする際、ほとんどの確率でガスコンロやIHなどで「熱」を扱うことになります。その場合、常にやけどの危険がともないます。
やけどの応急処置の基本は、「冷やす」ことです。手などは流水で30分程冷やし、冷やしにくい部分の場合はビニール袋に氷水を入れたものを使うとよいでしょう。
症状の違い
まず診るのは、やけどの「深さ」。深さの基準は1度から3度まであります。一番軽い症状である『1度のやけど』は、皮膚が赤くなりヒリヒリと痛む程度です。これは大人なら数日で治ります。『2度のやけど』は、皮膚が赤くなるだけでなく、水疱ができてジュクジュクした状態になります。水疱は破かず、しっかりと冷やした後に病院へ行ってください。皮膚が固くなったり、白っぽくなったり炭化してしまっていたりするやけどは『3度のやけど』です。このような状態になると自然治癒は望めません。冷やさずに、急いで病院で治療してもらってください。
さて、やけどはその「広さ」も診なければなりません。詳しくは下の「やけどの範囲」を参考にしてください。
流水で冷やせる部分は素早く冷やし、様子を見ましょう。
冷やしにくい部分でも、工夫してなるべく早く冷やすようにしてください。
やけどの範囲
やけどの範囲は、重症度に大きく関わってきます。
自分の手のひらを見てください。それが体全体の約1%となります。大人の場合は20%、こどもであれば10%以上やけどをしてしまうと、命にかかわることになります。やけどの範囲が広いと思ったら、すぐに病院へ行ってください。
切り傷対策
材料を包丁で切る。これは多くの人が経験したことがあると思います。でも慣れないと指などに切り傷を作ってしまいますよね。
次は「切り傷の対処方法」です。
あわてず止血!
切り傷を負ってしまったら、まずは止血することを考えてください。ガーゼや清潔な布などを出血部分に直接当てて、強く圧迫してください。ティッシュペーパーは繊維が傷口にくっつきやすいので使わないようにしてください。患部を心臓より高い位置にしておくと止血しやすくなります。
止血できたら傷口を洗ってください。また、傷口では自然治癒のために細胞が働いています。それを邪魔しないために、軽い切り傷の場合は消毒液を使わないよう気をつけてください。
さて、切り傷の応急処置は終わりです。
ここで患部の状態を確認してください。傷口が深くてどうしても止血できなかったり、しびれや感覚が鈍っていたりしている場合は、病院に行って治療してもらってください。また、全血液量の3分の1(体重60kgの人ならば約1・6リットル)を失うと生命の危険にかかわるので、どれくらい出血かを観察することも重要です。
あわてずに、傷口がどのような状態かを観察しましょう。
そろえておきたい救急アイテム
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